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観察力・洞察力・構造把握を磨く季節に
木が教えてくれること。
秋。木々は色づき、枝葉が豊かに広がる。
それは、組織にとっての「成果」の季節に似ています。
一人ひとりの努力が実り、目に見える形となって現れる時期。
そして、季節が進み、やがて葉が散るとき――初めて「幹の形」が見えてきます。

幹は、木を支える柱であり、存在の姿。
組織でいえば、理念・信頼・意思決定の軸と言えます。
幹の太さに見合った枝葉が繁っていますので、
秋から冬への移り変わりは、まさに“理念の確かさ”が現れる季節と言えるでしょう。
冬。木は静かに見えますが、成長を止めてはいません。
地中の根はさらに深く張り、見えないところで新しい生命を準備しています。
この「見えない動き」こそ、組織の本質に通じていることを、
この季節の木が示してくれます。
成果を振り返り、
信頼を育て直し、
言葉を超えた“共にある力”を整える時間。
それは、春のような勢いとは異なる、成熟と再生のマネジメントのための時間でしょう。
今日は、でこの季節の循環を「木の構造」で考察してみたいと思います。
根=信頼
幹=理念
枝=チーム
葉=成果
実=社会への還元。
成果を実に、理念を根に変えていく、持続的な成長の姿です。
この他に、
木は、
プロジェクト報告や引継ぎを「枝葉の整理」で可視化
コミュニケーション論
「木の成長サイクル」に合わせた教育プログラムの設計
PROJECTの設計・フィードバック
組織体系理解
マーケティング理解
などなど、図解して説明するのに効果的です。
先日は、業務の引継ぎを図解しました。
そんな学びを深める絵本を、今日は4冊ご紹介します。
『木をかこう』
著: ブルーノ・ムナーリ
訳: 須賀 敦子
出版: 至光社
発行: 1982年

観察と構造。枝のつき方には必ず「秩序」があることを教えてくれます。
組織もまた、見えない秩序に支えられています。
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『じめんのうえとじめんのした』
文・絵: アーマ・E・ウェバー
訳: 藤枝 澪子
出版: 福音館
発行: 1968年

成果(地上)と理念(地下)の関係を見つめる絵本。
見えない部分こそ、組織の力の源であると気づかせてくれます。
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『すうがくでせかいをみるの』
作: ミゲル・タンコ 作
訳: 福本友美子 訳
出版: ほるぷ出版
発行: 2021年

関心の持ち方が世界の見え方を変える。
マネジメントもまた、「何を見るか」で行動が変わると気づきます
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『木になろう』
作: マリア・ジャンフェラーリ
絵: フェリシタ・サラ
訳: ひさやまたいち
出版: 評論社
発行: 2022年

木と人の共生を描きながら、静けさの中にある“つながり”を伝える。
成果ではなく、存在そのものが価値であることを思い出させてくれます。
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まとめ
木が裸になることで、幹の形が見えるように、
組織もまた、表層の成果を脱いだときに“本質”が現れます。
現実には、
私たち人間に豊かさを与え、
太陽の強い日差しから守り、
雨で体が冷えるのを防ぎ、
風をおこし、
酸素を作り出し、大気汚染を軽減し、
多様な生き物を育て、
その形から、その機能から、
全ての物事の本質の形を持つ存在ではないかと感じています。
「理念がどのように根を張り、チームを支えているのか」
この季節にしか見えない“組織の輪郭”を、ゆっくり観察してみませんか。
『組織開発・人財教育パートナー養成講座』では、
この“生命的マネジメント”を、
絵本と図解、そして対話を通して体感します。
静かな冬こそ、成長の準備をする季節です。
2026年第3期開校予定です。
https://oeuvre.jp/training-course/
あなたの組織の幹は、どんな形をしていますか。