この記事の目次
JAL再生の鍵は「理念」にあった
〜アメーバ経営とフィロソフィから学ぶ〜
2010年、日本航空(JAL)は経営破綻という大きな挫折を経験しました。
しかし、その後わずか数年で驚異的な再生を果たしたことは広く知られています。
再生を支えたのは、「アメーバ経営」や「数字管理」だけではありません。
根底にあったのは、「フィロソフィー」という共通の軸を社員一人ひとりの心に根付かせる取り組みでした。

日々の対話が理念を息づかせる
1日15分のミーティングで、全員が同じ理念について語り合う。
現場の出来事を理念と照らし合わせ、
「この行動は私たちの目指す姿に合っているか?」を問い続ける。
この積み重ねが、JALのチーム力を再生させました。
理念は、飾られた額縁やホームページの一行では意味をなしません。
それは、日々の会話と行動の中で息づくもの。
私たちの「絵本×マネジメント」は、この繰り返しを促進させることができます。
絵本の物語を通して理念を感情で理解し、
問いと対話で自分ごとに変え、
チームで共有する。
理念を深化させることで、組織全体の判断や行動が揃い、
迷いなく前に進める状態を作ります。
JALの奇跡は、理念の力を証明しました。
そして、その力は、どの組織でも発揮できるものです。
理念があるのに浸透していない、そんな企業にこそ、
絵本で理念を深化させるこの方法は、大きな変化の契機となるでしょう。
理念とは何か?
われわれが、この短いフレーズの理念を理解するとはどういうことか?
深くて広い意味を持ち、北極星のように高い位置にある理念を、
どうやって深化させていくのか!
チームの対話を促進させる絵本を、このページの最後にご紹介しましょう。
理念は、飾られた額縁やホームページの一文では意味をなしません。
日々の会話と行動の中で生き続けてこそ、組織を動かす力となります。
参考文献紹介 アメーバ経営の思想
以下、参考文献として、
JAL再生物語の登場する、アメーバー経営、フィロソフィについて記します。
「アメーバ―経営」
京セラ創業者・稲盛和夫氏が編み出した「アメーバ経営」。
それは、全員が経営者として小さな単位で独立採算を担い、
環境に応じて変化・進化していく仕組みでした。
しかし、それが機能するためには「信頼関係」と「共通の理念」が
不可欠であると稲盛氏は語っています。
「私は個人の能力を引き出し、みんなが生きがいを持って働けるようにするには、どうしたらよいかを考えていました。思案の末、創業時に戻ればよいと思い当たりました。
全員が経営者になる。ならば、全体を工程別、製品群別にいくつかの組織にわけ、それぞれが一つの中小企業のように経営を任され、独立採算で運営するのです。
その小集団は、固定したものではなく、一つ一つが環境に変化に適応して、自己増大していくため、アメーバーと名付けられました。(中略)
私のアメーバーの考えは、社内の全員が参加し、従業員の間に信頼関係がなければ、うまく機能しません。最も大切なのは、全員が考えを共有し、同じ方向を向いていることにあります」
(『ワイズカンパニー』(東洋経済新報社)著:野中郁次郎+竹内弘高 P115より引用)
JALフィロソフィの力
JALの再生を導いた「JALフィロソフィ」は、
「素晴らしい人生を送るための心構え15項目」と「素晴らしい企業になるための心構え25項目」からなる40項目の指針です。
特に大切にされたのは次の4つ。
「JALフィロソフィは、素晴らしい人生を送るために人としての心構え15項目と、JALの再び素晴らしい企業にするための心構え25項目の計40項目からなる。(中略)」
1.一人ひとりがJAL
2.尊い命をお預かりする仕事
3.最高のバトンタッチ
4.スピード感をもって決断し行動する
「これらのうち「一人ひとりがJAL」は、「すばらしいJALとなるために」と題されたJALフィロソフィ第2部の劈頭に掲げられた項目である。(中略)」
「このフィロソフィは、全従業員が内面化し、共有するために、常に携帯するように求められ、「JALフィロソフィ教育」の受講の義務付けなどにもより、1年後、社員のコメントによって経営幹部だけでなく、従業員全体にJALフィロソフィが根付き始めたことが示されている」
このフィロソフィは社員の間で内面化され、1年後には「現場の自発的な取り組み」として根付き始めました。
ある社員の声にはこうあります。
「ただ、普通のことをやりなさい。そう言われているようで、ここまで自分たちの会社は堕ちたのだと思いました」
「JALフィロソフィに国境はない。客室乗務員には言語や雇用形態の違いはあるが、JALフィロソフィーの浸透度に差はない」
「なるほどとは思うが、正しく理解し、実行するのは難しいと感じた」
「フィロソフィによって、戻るべき原点ができたことは大きいと思います」
「今では、どんなに小さな部屋でも、何らかのフィロソフィの一節が掲げてあります。こうした動きは本社が強制したことではありません。すべて自発的な動きで、ただただ、驚くばかりです」
「フィロソフィのおかげで、勇気を持って意見をいうことができた」
「フィロソフィ教育を通じて、参加者一人一人が生きた現場を感じることができる。今の自分の会社の状況が身近にわかる」
(『ワイズカンパニー』(東洋経済新報社)著:野中郁次郎+竹内弘高 P118より引用)
理念は現場で生きるとき、驚くほどの力を発揮します。
絵本×マネジメントの役割
私たちが取り組む「絵本×マネジメント」も、同じ構造を持っています。
絵本の物語を通じて理念を感情で理解し、
問いと対話によって自分ごとに変換し、チームで共有する。
このプロセスを通じて、理念が深化し、組織全体の判断と行動が揃っていくのです。
JAL再生の奇跡は、「理念の力」を証明しました。
そしてその力は、どの組織にも応用できるものです。
理念があるのに浸透していないと感じている企業にこそ、
絵本を使ったこの方法は、大きな変化の契機となるでしょう。
理念とは何か?
それを理解するとはどういうことか?
北極星のように高く掲げられた理念を、どうすれば日々の判断と行動に落とし込めるのか?
その答えのヒントは、対話を促す絵本の中にあります。
理念を深化させ、チーム全体を前に進める力へと変えていきましょう。