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きみがよは愛の歌~ちよにやちよに~

君が代の運命を知っていますか?

少し長くなりますが、最後までお読みください。
この度、
縁あって国歌である「きみがよ」の絵本をプロデュースさせていただくことになりました。

それは、
もともとは、禅の大家であり東洋思想家「境野勝悟」さんが、
『日本のこころの教育ー致知出版社」のきみがよの元歌について書かれたお話を、
次世代のこどもたちに広めていくたように、
白駒妃登美さんに託されたことがはじまりで、
その話を2019年秋に妃登美さんから伺ったことがきっかけです。

君が代は、国歌でありながら、
国民に愛され親しまれるとはいいがたいところもあって、
誇りに思っている人は少ないように感じています。

確かに、私もこの本来の意味を知るまでは同じだったと思います。

きみがよの、元歌は、古今和歌集にある詠み人知らずの歌。
「わがきみは、ちよにやちよにさざれ石の巌となりて苔のむすまで」と、
女性が男性に思いを贈った歌といわれています
(男性が女性に送るときは、わが妹(いも)は・・となります)

ただ、そののち、男性も、
ごくごく親しい恋人や家族に対してわが君と呼ぶことがわかってきました。

ここでいう「君」は、大切な人、愛する人ということがわかります。

そこから多くの人によって歌い継がれ、
約二百年を経て、藤原公任によって編纂された、
『みんなが楽しく朗詠できる歌を集めた和漢朗詠集』に登場されます。

この時に、「わがきみは」は、「君が代は」となるのです。

それからも、
能の謡曲として、
結婚や出産の祝い唄として、
寿ぎの歌として、
時には豊作を願う田植えの歌として
愛されてきた歌だったため、江戸時代までは、みんなの歌として存在していました。(その時の歌い方はなんというか浪曲みたいな節回しだったそうです)

明治に入り、君が代は局面を迎えます。
それは、明治2年の英国王子エジンバラ公を迎えるにあたり、
両国の国歌を演奏するという国際儀礼のために、
君が代が取り上げられたのです。

ここで初めて天皇の歌として世に紹介されたのです。

当時は今のような曲調ではありません。
この経緯も絵本のあとがきに記されています)

そこからの君が代の運命はどうだったでしょう。

最初に詠んだ人や、
長い間歌い継いできた人の意思とは関係なく数奇な運命をたどりました。

そして、平成11年に法的に国歌となったのです。

この「君」の意味は、
大切なあなたという意味であり、目の前の人。一緒にいる人。共にある人を指しています。

天皇の前で歌うときは、もちろん君は天皇を指し、
天皇が私たちに向けて歌われるときは、君は私たちになることでしょう。
オリンピックの表彰式で歌われるときの君は優勝を手にした選手たちであり、
選手のサポートチームメンバーであるでしょう。
また、会場で応援している含まれるのではないでしょうか。

長い歴史の中では、
確かに心情として複雑な思いを持たれる人もいるかもしれないのですが、
令和になり、このコロナによって人々の暮らしも価値も大きく転換されていこうとする今においても、
まだ何か許されないものを背負って、君が代は歌われていくのでしょうか?

これは、「問い」です。
その問いの答えは各自が持つものですが、

未来を担うこどもたちには、正しい君が代の意味を伝えたい!!
日本国に生きるものとして、日本国に生まれたものとして、人々の命(代)を祈り合えるというスピリットを伝えていきたい!!
(これは、災害時の日本人の在り方を見てもわかると思います)
と、私は思いました。

答えは違ったとしてもきっと人を愛し命を祈る心はみな変わらないはずだと信じて。。。

そう考えて、白駒妃登美さんの思いを形にするべく、
この度、絵本のキャスティング(絵・出版社・翻訳者)、
また絵本の構成などについて、プロデュースしております。

最高のメンバーと作り上げた絵本「ちよにやちよに」は、
和英翻訳で7月9日に、長野県小布施の出版社文屋さんから出版されます。
塚越寛さん、大久保寛司さん、そして、高野塾長の著書を多く出版しているところです。

さらに、令和の名付け親と言われる国文学者 中西進さんがこの絵本に推薦の言葉をくださっています。

実は、この絵本は本来の流通を通して書店に並ぶことができません。
書店へは、出版社文屋さんを通じて直接納入となります。
この意味がどんな意味があるか、おわかりでしょうか?
センシティブな問題があるからということ。。。

こうした背景もぜ~~んぶ含めてご理解いただき、
それでも、大切なことなので、
みなさまに手にしていただきたくて、ご案内をさせていただきます。
私の思いもしっかりのせた一冊。
どうぞ、どうぞ、
ぜひこちらの出版社の寄付本プロジェクトのHPから

作者の白駒妃登美さんのあとがきに添える言葉も読んでほしいし、
応援していただけたらと心より願っております。

Posted in 今日もキラキラでいこう!2012年1月~2021年8月

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